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【助産師監修】ママもパパも必見! 基本のミルクの作り方・飲ませ方

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ミルクの作り方は、赤ちゃんが生まれる前から知っておきたい知識の一つです。母乳だけでは足りないときや、さまざまな事情で母乳をあげられないときのためにも、確認しておきましょう。
ママやパパが初めてミルクをあげるときに慌てないように、基本の作り方や飲ませ方をお伝えします。

この記事のもくじ

基本をおさえれば簡単!ミルクの作り方

ミルクの作り方では、清潔を保つこととお湯の温度を守ることがポイントです。
基本の作り方をお伝えします。


ミルクの作り方


  1. 調乳する場所を清潔に整えて、手を洗います。
  2. 70℃以上のお湯、ミルク(粉タイプor固形タイプ)、哺乳瓶を準備します。お湯は、電気ポット、やかん、鍋のいずれで用意してもよいですが、一度沸騰させ、調乳時の温度は必ず70℃以上を保ちます。
  3. 哺乳瓶にでき上がり量のミルクを入れます。粉ミルクの場合は、付属の軽量スプーンを使い、すりきりに量りましょう。
  4. 哺乳瓶にでき上がり量の1/2~2/3ほどお湯を注ぎます。
  5. 哺乳瓶に乳首をつけて円を描くように哺乳瓶をゆっくりと振り、泡立たないようミルク  を溶かします。強く振ると、泡立って赤ちゃんが飲みづらくなります。
  6. 乳首を外し、でき上がり量の目盛りまでお湯、または湯冷ましを注ぎます。
  7. 再び乳首をつけて、全体が混ざるように軽く振ります。
  8. 人肌程度の温度(40℃が目安)に冷ますため、哺乳瓶を流水に当てるか、水を張ったボウルに浸します。手首の内側にミルクをたらし、ほんのり温かさを感じる程度が適温です。
  9. 哺乳瓶の外側についた水滴を、清潔なふきんやペーパータオルで拭きとったら完成。


 


なぜ70℃以上のお湯で溶かすの?

ミルクの製造過程で混入を防ぎきれないサカザキ菌や、開封後に混入する可能性のあるサルモネラ菌を死滅させるためです。
サカザキ菌に感染すると、敗血症や壊死性腸炎、髄膜炎を引き起こす危険性があり、サルモネラ菌は食中毒を引き起こす可能性があります。
赤ちゃんの健康を守るため、ミルクは必ず70℃以上のお湯で溶かしましょう。

 

水道水とミネラルウォーターどっちがいい?

国内で生産されるミルクは、水道水を使用した際に最適になるように調整されています。市販のミネラルウォーターやウォーターサーバーを使う場合は、硬度60mg/L以下の軟水を使用しましょう。

 

飲まなかったミルクはどのくらい保存できる?

調乳後、室温で2時間以上経過したミルクは捨てましょう。ミルクの中で急激に細菌が繁殖することがあるため、赤ちゃんの口に触れたかどうかに関わらず必ず破棄してください。

 



外出先で調乳するときの注意点


調乳したミルクを持ち歩くのは不衛生なためNG。飲ませる直前に、その都度作りましょう。
清潔な哺乳瓶、ミルク、保温ボトルに調乳用のお湯を入れて持参してください。冷ます時間を短くするため、湯冷ましや水(調乳用の水か、軟水のミネラルウォーター)があると便利です。

また、お湯や湯冷ましがいらない液体ミルクも便利。哺乳瓶に移し替えて飲ませるタイプと、容器本体に直接乳首を装着して飲ませられるタイプがあるので、好みに合わせて選んでくださいね。

外出前に、赤ちゃんが落ち着いて飲める場所を探しておくとスムーズでしょう。

 

ミルクの飲ませ方のポイント



ミルクを飲ませるときは、赤ちゃんの姿勢と哺乳瓶の角度に気をつけましょう。適切な方法で乳首をくわえさせれば、赤ちゃんが飲みやすくなるだけでなく、空気の飲み込みを防げます。


赤ちゃんの上体を起こし、頭を支える



 


ミルクをあげるときは、赤ちゃんの頭と首を支え、上半身を少し起こした姿勢をキープしましょう。上半身を起こすことで誤嚥と空気の飲み込みを防ぎ、ミルクが耳管へ流れ込むことの予防にもなります。


哺乳瓶を立てて深くふくませる

ー正しい例ー
ポイントは、赤ちゃんの口に対し90度ほどの角度に哺乳瓶を立てること。
口唇が外側に開いた状態で乳首を深くふくませ、乳首の中がミルクで満たされるように傾けると、空気の飲み込みを防げます。





 
 


ー悪い例ー
乳首の先端をくわえていたり、大きく口を開いても口唇が内側に巻き込まれていると上手に飲めません。
また、乳首が真空状態になってつぶれたり、ミルクが泡だらけだと赤ちゃんは飲みづらくなってしまいます。一度口から外して乳首の形を元に戻し、泡がなくなってから再度ふくませましょう。

ーポイントー
哺乳瓶の乳首は、適量を15分ほどで飲み終わるよう設計されています。ミルクが出すぎてむせてしまったり、逆にミルクが出にくい場合は、乳首のサイズを変更しましょう。
また、赤ちゃんは一つの乳首になじむと新しい乳首を嫌がることがあるため、2個以上の乳首を交互に使いましょう。


 

飲み終わったらゲップをさせよう

ミルクを飲み終わったら、ゲップをさせてあげましょう。

ゲップを促す方法

たて抱きでゲップを促す方法


よく知られているのが、たて抱きでゲップを促す方法です。ママやパパの肩に清潔なガーゼやタオルを置き、赤ちゃんの頭をのせ、顔を少し横に向けて支えます。背中を下から上にさするか、軽くたたいてゲップを促しましょう。

首の支えが不安定になる場合や、背中をさするとのけぞって抱っこが不安定になる場合は、次に説明する膝の上に座らせてゲップを促す方法がおすすめです。


 


膝の上に座らせてゲップを促す方法


赤ちゃんを膝の上に座らせ、赤ちゃんが少し前屈みになるよう、手と腕でお腹側を支えましょう。背中を下から上に向かってさするか、軽くたたいてゲップを促します。
特に新生児は、背中をさするとのけぞる反射が起きることがあります。不安定になる場合は、軽くたたいてゲップを促しましょう。


 


ゲップが出なかったときは?


どんなにゲップを促しても、上手に出せない子もいます。
5分ほど経過しても出ない場合は、仰向けに寝かせたまま顔だけ左右どちらかに傾けたり、体の右側を下に横向きに寝かせると、吐いたものが喉に詰まるリスクを減らせます。
吐き戻しを予防するため、上半身を少し高くした姿勢を保てるようバウンサーを利用したり、クッションで角度をつけたりして寝かせてもよいでしょう。

ミルクと一緒に飲んでしまった空気は、いずれおならとして排出されます。月齢が進めばスムーズにゲップが出せるようになることもあり、特に苦しそうにしていなければ、ゲップは必ず出さないといけないものではありません。

吐き戻してしまうときは?

赤ちゃんの胃は吐きやすい縦長の形をしていて、逆流防止に働く神経や筋肉はまだまだ発達の途中のため、吐き戻すことがよくあります。寝返りができるようになった頃や、お座りできるようになった頃に落ち着いてくる子もいれば、1才頃まで続く子もいます。個人差はありますが、成長とともに吐かなくなるので安心してください。

ゲップが出にくい、ゲップとともに毎回吐き戻す、噴水のように吐き戻す、常にうなっている、お腹が張っているなど心配な症状があれば、小児科を受診してくださいね。

 

使い終わった哺乳瓶は消毒が必要



飲み終えた後の哺乳瓶は洗浄し、消毒する必要があります。
まずは哺乳瓶を各パーツに分解し、ミルクのカスが残らないよう食器用洗剤で洗い、流水ですすぎましょう。乳首の穴が詰まるとミルクの出が悪くなるため、軽くもみ洗いします。
洗浄後、熱や蒸気、薬液のいずれかの方法で消毒します。

熱や蒸気による消毒には、鍋で煮沸する方法と電子レンジを使う方法があります。
煮沸消毒は、鍋に哺乳瓶や乳首などのパーツがすべて浸るように水を入れ、火にかけます。沸騰して5分ほど煮立てたら火を止め、トングや菜箸で取り出し、清潔なふきんやペーパータオルの上に置いて乾燥させます。
電子レンジを使う場合は、市販の専用容器に定量の水を入れ、電子レンジにかけて沸騰させ、蒸気により除菌します。詳しくは専用容器の取扱説明書を確認しましょう。

薬液による消毒は、市販されている薬剤(液体・錠剤・顆粒)を溶かした薬液に哺乳瓶などを浸けるだけ。哺乳瓶に付着した薬液はすすがず使用して問題ありませんが、薬液の臭いが気になる場合は、次に使用する前に水道水ですすぎましょう。

<h3>消毒は生後3ヶ月頃までしましょう
生後3ヶ月を過ぎる頃までは、赤ちゃんの免疫機能が低く、病原体に感染しやすい時期です。1日1回は哺乳瓶を消毒したほうがよいでしょう。
ただし、早く生まれた赤ちゃんや小さく生まれた赤ちゃん、病気療養中の赤ちゃんは、月齢が進んでも免疫機能が低いことがあります。担当医やかかりつけ医と相談しながら、消毒をやめる時期を決めましょう。

 

ママもパパもミルク育児を楽しんで



ミルクの作り方は、清潔を保ちお湯の温度を守れば難しいものではありません。最初は焦ってしまったり、衛生面に注意しなければと気を張って疲れてしまうかもしれませんが、少しずつ慣れてくるはずです。
ママとパパが協力し合い、どちらも負担に感じることのないようにしたいですね。

 

【参考文献】

  • 厚生労働省『乳児用調製粉乳の安全な調乳、 保存及び取扱いに関するガイドライン(2007)』
  • 厚生労働省『授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版)』
  • CDC『How to Clean, Sanitize, and Store Infant Feeding Items』

 

監修【助産師:古谷 真紀(ふるや まき)】



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